
くるみ歯科こども歯科クリニック
院長 竹中 純子
初夏のこの時期、お子様が学校や幼稚園から「お口の検診結果の紙」を持ち帰ってきた、というご家庭も多いのではないでしょうか。
「虫歯のところにチェックはないけれど、謎の記号がたくさん書いてあってよく分からない……」 「『CO』や『/(斜線)』って何? これって歯医者さんに行った方がいいの?」
用紙に書かれた独特の専門用語やアルファベットを見て、不安になってネットで検索されているママも少なくありません。学校の歯科検診は、お子様のお口の現状を知る大切なチャンスですが、用紙に書かれている「暗号」の意味を知ることで、今受けるべき正しいケアが見えてきます。
そこで今回は、学校歯科検診の用紙に並ぶ「記号やアルファベットの本当の意味」と、「『虫歯なし』の結果でも絶対に油断してはいけない理由」について、圧倒的なボリュームで徹底解説します!今日からできる対策もご紹介しますので、ぜひ最後までお読みくださいね。
1.これでスッキリ!検診用紙の「謎の記号・暗号」を徹底読解

それではさっそく、検診用紙によく登場する代表的な記号の意味を、くるみ歯科の女医チームが分かりやすく解説します。
最もよく見かけるのが、歯の番号の上に書かれた「/(斜線)」です。これは「健康な歯(現在、虫歯や問題が見られない歯)」という意味です。安心してくださいね!
② 【CO(シーオー)】 ⇒ 虫歯になりかけている「要観察歯」
「C(虫歯)」の後ろに「O(オー:本来はObservationの頭文字)」がついた記号です。これは、まだ穴は開いていないけれど、「初期虫歯(油断するとすぐに虫歯になってしまう、要観察な状態)」を指します。 歯の表面のカルシウムが少し溶け出して白く濁っている(脱灰:だっかい)状態のことが多く、この段階であれば、削らずに丁寧なハブラシやフッ素塗布で「元の健康な歯」に戻す(再石灰化)ことが可能です。「まだ削らなくていいけれど、大至急お口の環境を見直してね!」という歯からのサインです。
③ 【C(シー)】 ⇒ 処置が必要な「虫歯」
これは「現在、治療が必要な虫歯がある」という意味です。虫歯の進行度によって「C1(エナメル質の虫歯)」「C2(象牙質まで進んだ虫歯)」「C3(神経まで達した虫歯)」と数字が大きくなっていきます。乳歯の虫歯は進行が非常に早いため、見つけたら一刻も早く歯医者さんを受診しましょう。
④ 【◯(マル)】 ⇒ すでに治療が終わっている「処置歯」
過去に歯医者さんで虫歯治療を行い、プラスチックや金属などの詰め物がしてある歯です。きれいに治っている状態ですが、「一度虫歯になったことがある場所」なので、詰め物の隙間から二次的な虫歯(二次カリエス)が発生しないよう、引き続き注意して磨く必要があります。
⑤ 【GO(ジーオー)】 ⇒ 歯ぐきが腫れ気味な「歯肉炎要観察」
お口の中のハブラシが不十分で、歯ぐきが赤く腫れていたり、少し出血しやすくなったりしている「軽度の歯肉炎(要観察)」の状態です。子どもでも、小学校高学年くらいになると、磨き残し(プラーク)が原因で大人と同じような歯茎の炎症を起こします。正しいハブラシの仕方を身につければ、すぐにきれいなピンク色の歯ぐきに戻ります。
⑥ 【G(ジー)】 ⇒ 治療が必要な「歯肉炎」
GOよりも炎症が進んでおり、「歯科医院での専門的な歯石除去や、徹底的な歯周病・歯肉炎のケアが必要」な状態です。放置すると、将来の歯周病リスクを高める原因になります。
2.知っておきたい学校の歯科検診と「歯医者さんでの精密検査」の決定的な違い

「学校の検診で『異常なし(すべて斜線)』だったから、今年はもう歯医者さんに行かなくて大丈夫よね!」
そう思われるママが非常に多いのですが、実はここに最大の落とし穴があります。 学校の歯科検診はとても素晴らしい制度ですが、実は「見つけられるトラブル」に限界があるのです。
学校の検診は、体育館や保健室などの限られた明るさの中で、歯科医師が「小さな手鏡(ミラー)」1本だけを使い、限られた時間の中で数十人〜数百人のお子様のお口をハイスピードでチェックしていきます。 一方、歯科医院の診察室では、「強力な医療用ライト」で照らし、歯の水分をエアーで飛ばして乾燥させ、1本1本の歯の溝までじっくりと観察します。
■ 違い2:歯と歯の間の「隠れ虫歯」は検診では見えない
子どもの虫歯が最も発生しやすいのは、「奥歯のハブラシが届きにくい歯と歯の間」です。ここは、外側からミラーで見ただけでは、プロの歯科医師であっても100%見つけることは不可能です。 歯科医院では、必要に応じて「歯科用のレントゲン写真」を撮影します。レントゲンを撮ることで、外見からは絶対に分からない「歯の内部でジワジワ進んでいる隠れ虫歯」や、「これから生えてくる永久歯の数や向きの異常」まで、100%正確に把握することができます。
まとめると……
学校の歯科検診は、あくまで「目立つ虫歯やトラブルがないかを大まかに分ける『ふるい(スクリーニング)』」です。 そのため、学校で「斜線(異常なし)」だったからといって、お口の中に虫歯が絶対にないという証明にはならないのです。逆に、紙をもらってきたということは、「簡易的なチェックでもはっきり分かるくらい、お口のケアが必要なサインが出ている」ということになります。
3.紙をもらったらどうする?5名の女医が勧める「受診のステップ」

もしお子様が検診用紙を持ち帰ってきたら、以下のステップで早めに歯医者さんへ連絡をしましょう。
用紙をもらってから数ヶ月放置してしまうと、せっかく「CO(初期虫歯)」で見つかったものが、完全に削らなければいけない「C(虫歯)」まで進行してしまいます。特に「CO」や「GO」の段階であれば、痛い治療をすることなく、お掃除とフッ素だけで終わることがほとんどです。お子様に「歯医者さんは痛くない、怖くない場所」と思ってもらうためにも、早期受診が鉄則です。
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ステップ②:検診用紙を忘れずに歯医者さんへ持参する
受診の際は、学校から配られた検診用紙(結果用紙)をそのままお持ちください。学校へ提出する「受診証明書」が一体になっている場合が多いため、当院のドクターが診断結果と治療完了のサインを記入してお渡しします。
ステップ③:お家でのハブラシセットを持っていく
いつもお家で使っているお子様のハブラシを持参していただくと、ドクターや歯科衛生士が「ハブラシの毛先が広がっていないか」「お子様のお口のサイズに合っているか」をチェックできます。また、そのハブラシを使って、お子様がどこを磨き残しやすいのかをその場で優しく指導(染め出しなど)することができます。
4.歯科検診用紙に書かれた記号は、お子様のお口からの「大切なメッセージ」です。

皆さん、ご理解いただけたでしょうか?
・学校の検診は簡易的なもの。歯と歯の間の「隠れ虫歯」を見落とさないためには、歯医者さんでのレントゲン検査が必須。
・「異常なし」でも半年に1回、「紙をもらったら」できるだけ1ヶ月以内の歯科受診が、痛い治療を避ける最大のコツ。
・くるみ歯科の5名の女医チームと保育士、大型駐車場をフルに活用して、学校帰りに賢くお口のケアを!
検診用紙は、決してお子様や親御様を責めるためのものではありません。「今のうちにケアしておけば、大人になってもきれいな歯並びと白い歯でいられるよ!」という、未来へのハッピーな招待状です。
「紙をもらってきたけれど、どこに行けばいいか迷っている」「これを機に、しっかりお口全体を診てもらいたいな」と思ったら、ぜひくるみ歯科こどもクリニックへお越しください。
24時間いつでもスマートフォンからWEB予約が可能です。(☆こちら)皆様のご来院を、笑顔いっぱいのドクター・スタッフ一同、心よりお待ちしております!
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