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子どもの「お口ポカン」見逃さないで!口呼吸と小児矯正の専門家が教える早期ケアの重要性

執筆者
竹中 純子

くるみ歯科こども歯科クリニック

院長 竹中 純子


お子さんのことで気になることはありませんか?
もしかしたら、「うちの子、なんだかいつもお口が開いているような…」と感じている親御さんもいらっしゃるかもしれませんね。

今回は、お子さんの成長において見過ごされがちな「お口ポカン」と「口呼吸」が、実は歯並びに大きな影響を与える可能性があるというテーマでお話したいと思います。ぜひ最後までお読みください。



1.なぜ「お口ポカン」と「口呼吸」に注意が必要なの?



お口ポカンとは、専門的な言葉でいうと「口唇閉鎖不全症(こうしんへいさふぜんしょう)」言います。

口唇閉鎖不全症は、口の正常な閉鎖が困難である状態を指します。
これは通常、唇が自然に閉じないことによって引き起こされます。
原因はさまざまで、先天性の要因や習慣的な口の使い方によっても
影響を受けることがあります。

典型的な症状には、口を閉じているときにも唇が開いている状態が見られ、
これが継続することで歯並びや咬み合わせの問題が発生することがあります。
口呼吸、鼻閉、気道閉塞、いびき、アレルギーなどの軽症化の可能性も指摘されており、
幼少期からの口唇閉鎖に関する簡単かつ客観的な検査は不可欠です。


2.なぜ「口唇閉鎖不全症」になるの?主な原因


口唇閉鎖不全症の原因は様々ですが、主なものとしては以下のものが挙げられます。

鼻呼吸の阻害
アレルギー性鼻炎や慢性鼻炎、アデノイドや扁桃肥大などにより鼻呼吸がしづらく、口呼吸が習慣化することで、口周りの筋肉が弱まり、唇を閉じる力が低下します。
舌の位置の異常: 舌が低い位置にあると、下顎が下がりやすく、それに伴い下唇も下がり、上唇との間に隙間ができやすくなります。

口周りの筋肉の未発達
生まれつき口周りの筋肉の発達が十分でない場合や、指しゃぶり、おしゃぶりなどの習慣により、正しい筋肉の発達が妨げられることがあります。

不正咬合
受け口(反対咬合)や出っ歯(上顎前突)など、歯並びの問題によって物理的に唇が閉じにくい場合があります。

口呼吸の長期化
長期間にわたる口呼吸によって、口周りの筋肉のバランスが崩れ、口唇閉鎖不全症を引き起こすことがあります。


3.「口唇閉鎖不全症」が引き起こす様々な影響



口唇閉鎖不全症は、単に「お口が開いている」というだけでなく、様々な悪影響を及ぼす可能性があります。

・姿勢が悪くなる
口呼吸になるので、あごが下がり舌を前に突き出すようになるため、 猫背を引き起こし姿勢が悪くなります。 長期的に口が開いた状態が続くと、顔の筋肉の発達にも影響を与え、いわゆる「アデノイド顔貌」と呼ばれる、締まりのない印象の顔つきになることがあります。

・いびきの原因
口呼吸はいびきの原因にもなるので、熟睡できず疲労もなかなか取れなくなります。

・虫歯や歯周病の原因
口の中が乾燥するので汚れを落とす唾液の分泌量が減り、虫歯や歯周病になりやすく、 口臭の原因にもなってしまいます。

・ウイルスに感染しやすい
鼻呼吸は鼻がフィルターの役目をしてウイルスの侵入を防いでくれますが、口呼吸ではウイルスが入りやすく風邪をひきやすくなります。

歯並びへの悪影響
上顎の成長阻害、下顎の過成長、出っ歯などを引き起こしやすくなります。常に口が開いていることで、舌が正しい位置に収まらず、歯列を内側から支える力が弱まるため、歯並びが不安定になりやすいのです。

発音への影響
唇をしっかりと閉じることができないと、「パ」「バ」「マ」などの両唇音や、「ワ」などの唇を使う発音が不明瞭になることがあります。



4.くるみ歯科こども歯科クリニックでの口唇閉鎖不全症への取り組み



くるみ歯科では、お子さんの「お口ポカン」や「口呼吸」、そして「口唇閉鎖不全症」に対して、以下のような総合的なアプローチでサポートを行っています。


  • 丁寧な診査と診断
  • まずは、お子さんのお口の状態を詳しく診察し、口呼吸や口唇閉鎖不全症の原因を特定します。必要に応じて、鼻の状態を耳鼻咽喉科と連携して確認することもあります。

    口腔筋機能療法
  • 舌や口周りの筋肉のトレーニングを行い、正しい舌の位置や口の閉じ方を習得するサポートをします。このトレーニングの一環として、「リップルトレーナー」などの器具を適切に活用することもあります。

    小児矯正治療
  • 歯並びの不正が口唇閉鎖不全症の原因となっている場合は、小児矯正治療によって歯並びを整えることで、唇が閉じやすい環境を作ります。

    生活習慣の改善指導
  • 寝る時の姿勢や、食事の際の咀嚼方法、指しゃぶりなどの癖の改善など、日常生活における注意点や改善方法を丁寧に指導します。

    定期的な経過観察
  • 治療の進捗状況を定期的に確認し、必要に応じてトレーニング内容や治療計画を調整していきます。



リップルトレーナーとは口輪筋を中心に表情筋を鍛える装置で、お口ポカンの症状を予防します。
小さなお子さんでも安全にトレーニングできるよう誤飲防止ストッパーがついています。
リップルトレーナーは「噛む力」を計測することもできるので、使用することで将来なりやすい歯並びについて予測することができます。
お子さんの気になる癖を改善することで、将来的に歯並びが良くなる可能性がありますので、お早めにご相談ください。

女性院長の竹中をはじめ、経験豊富な女医が多数在籍している当院では、お子さんが安心して治療に取り組めるよう、優しく丁寧な対応を心がけています。「うちの子のお口のことが心配…」と感じたら、どんな些細なことでも構いませんので、お気軽にご相談ください。

お子さんの健やかな成長と、自信に満ちた笑顔のために、私たちくるみ歯科こども歯科クリニックは精一杯サポートさせていただきます。まずは無料相談で、お気軽にお話をお聞かせください。


くるみ歯科こども歯科クリニック
  • 院長:竹中 純子
  • 住所:〒480-1135 愛知県長久手市下山3-1
  • 電話番号:0561-56-4182
  • ホームページ:https://kids-kurumi.com