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「ご飯を食べるのが遅い」は片噛みが原因かも?藤が丘のママに知ってほしい顎を正しく育てるチェックリスト


執筆者
竹中 純子

くるみ歯科こども歯科クリニック

院長 竹中 純子


当院では女性院長をはじめとする5名の女医チームが、お子様の虫歯予防だけでなく、健やかな顎の発育やきれいな歯並びを目標とした「お口の機能の育成(育口)」に力を注いでいます。


毎日のお食事の時間、一生懸命作ったごはんをモグモグ食べているお子様の姿を見るのは、親御様にとって幸せな時間ですよね。しかし、お子様の「噛み方」をじっくりと観察したことはありますか?


「そういえば、うちの子いつも左側(あるいは右側)ばかりで噛んでいる気がする……」 「ごはんを食べるとき、いつも片方の頬だけが大きく動いている」


このように、左右どちらか決まった方ばかりで食べ物を噛む癖のことを、歯科の世界では「片噛み(偏咀嚼:へんそしゃく)」と呼びます。


「ただの食べ方の癖でしょ?」「そのうち治るんじゃない?」と思われがちですが、実はこの片噛みを成長期に放置してしまうと、お子様の将来の顔の輪郭(ゆがみ)や、歯並びに非常に深刻な悪影響を及ぼすリスクがあります。


そこで今回は、お家で今すぐできる片噛みのチェック方法から、それが引き起こす恐ろしい影響、そして改善に向けたお家でのアプローチについて、圧倒的なボリュームで徹底解説します。お子様の笑顔の未来を守るために、ぜひ最後までお読みくださいね!



1.なぜ起こる?子どもが「片噛み」になってしまう4つの主な原因



子どもがわざわざ片方だけで噛むのには、実はちゃんとした「理由」があります。お口のどこかに違和感やストレスがあるからこそ、無意識に噛みやすい方ばかりを使ってしまうのです。5名の女医が、診察室でよく見かける代表的な4つの原因を紐解きます。

原因①:片方の奥歯に「隠れむし歯」があり、噛むと痛い
最も多い原因の一つが、「どちらかの歯がむし歯になっていて、噛むと痛い・しみる」というケースです。 例えば、右側の奥歯にむし歯があると、子どもは無意識に「右で噛むと痛いから、左で噛もう」とお口を動かします。これが何ヶ月も続くと、むし歯が治った後も「左だけで噛む癖」として定着してしまうのです。子どもは小さなむし歯の痛みを上手にお口で説明できないことが多いため、食べ方の変化でSOSを出していることがあります。

原因②:乳歯が抜けて、永久歯が生えるまでの「端境期(はざかいき)」
6歳前後になると、乳歯から永久歯への生え変わりが始まります。歯がグラグラして抜けそうな時期や、抜けた後にまだ新しい永久歯が生え揃っていない時期は、当然その場所では力強く噛むことができません。「今、右側がグラグラして噛みにくいから、全部左側で噛んじゃおう」という状態が長く続くことで、片噛みのスイッチが入ってしまうことがあります。

原因③:そもそも「噛み合わせ」のバランスが悪い
上下の歯の噛み合わせがズレていたり、特定の歯だけが強く当たっていたりすると、顎をスムーズに左右に動かすことができません。お子様にとって「一番すんなり顎が動いて、楽にすり潰せるポジション」がたまたま片側に偏っている場合、自然とそこばかりを使うようになってしまいます。

原因④:日常生活の「姿勢の癖」(頬杖、うつ伏せ寝など)
お口の中だけでなく、日常の「体全体の癖」が原因になっていることもあります。
テレビを見るときに、いつも決まった側を手で支える(頬杖をつく)
寝るときに、いつも同じ方向を向いて横向きやうつ伏せで寝ている
ごはんを食べるときの椅子の高さが合わず、体が斜めに傾いている
これらの姿勢は、まだ柔らかい子どもの顎の骨に外側から持続的な圧力をかけるため、顎の位置自体を横にズラしてしまい、結果として片噛みを誘発します。



2.放置すると恐ろしい!片噛みが子どもの成長に与える「3つの大ダメージ」



「片方だけでもちゃんと噛めて、ごはんが飲み込めているなら問題ないのでは?」と思われるかもしれません。しかし、成長期のお子様にとって、顎の骨は「使えば使うほど発達する」という特徴を持っています。片方ばかりを使うということは、左右の成長のバランスが崩れることを意味します。


ダメージ①:【顔のゆがみ】輪郭が左右非対称になってしまう
人間の顔の筋肉や骨は、左右均等に負荷がかかることでバランスよく成長します。 いつも左側だけで噛んでいると、左側の噛む筋肉(咬筋など)ばかりが異常に発達してエラが張り、逆に使われていない右側の筋肉はたるんでしまいます。 これが何年も続くと、「顎の先端がどちらかに歪む」「口角の高さが左右で大きくズレる」「目の大きさや頬のラインが非対称になる」といった、骨格レベルでの顔のゆがみを引き起こしてしまいます。一度骨格ごと歪んでしまうと、大人になってから自力で治すことは極めて困難になります。

ダメージ②:【歯並びの悪化】使わない側の歯にプラークが溜まり、むし歯だらけに
食べ物をしっかりと噛むことには、実は「お口の中をお掃除する(自浄作用)」という重要な役割があります。食べ物が歯の表面を擦り、さらに大量の唾液が出ることで、汚れが自然と洗い流されるのです(これを直接清掃性と呼びます)。 しかし、片噛みによって「全く使われない側」の奥歯は、唾液による洗浄が行き渡らず、プラーク(細菌の塊)や歯石が驚くほど溜まりやすくなります。結果として、使っていない側の歯ばかりがドミノ倒しのように次々と激しいむし歯になったり、将来的に若年性歯周病のリスクを高めたりする原因になります。また、使わない側の顎の骨が発育しないため、永久歯が並ぶスペースが足りなくなり、ガタガタの歯並び(叢生)を誘発します。

ダメージ③:【全身への影響】頭痛、肩こり、消化不良、集中力の低下
片方の筋肉ばかりに過度な負担がかかると、顎の関節(顎関節症)を痛める原因になります。それだけでなく、顎の筋肉は首や肩、頭の骨の筋肉とも複雑に連動しているため、子どものうちから「原因不明の頭痛」「頑固な肩こり」「猫背(姿勢の悪さ)」に悩まされる原因になります。 さらに、片側だけで急いで噛むと、食べ物をしっかりすり潰せずに丸呑みしがちになるため、胃腸に負担がかかって慢性的な消化不良を招き、栄養の吸収やお子様の集中力にも悪影響を及ぼします。



3.お家でできる!我が子の「片噛み」早期発見チェックリスト



子どもの片噛みは、親御様が意識して観察することで、お家でいち早く気づいてあげることができます。ぜひ、今日のごはんの時間に、お子様の様子をさりげなくチェックしてみてください。

[  ] 食べ物を口に入れた瞬間、いつも同じ方向(右か左)へ食べ物を送り込んでいる
[  ] 噛んでいるとき、片方の頬やエラだけがボコボコと大きく動いている
[  ] 正面から子どもの顔を見たとき、左右の口角(くちびるの端)の高さが違っている
[  ] 左右どちらかの奥歯を「いー」と噛み合わせたとき、上下の歯の中心線(正中)がズレている
[  ] お家で写真を撮ったとき、いつも顔が少し斜めに傾いている、または左右の頬の膨らみが違う
[  ] 片方の奥歯に、かなり昔に治療した大きな詰め物がある、または現在むし歯がある
[  ] 宿題をしているときやテレビを見ているとき、頻繁に「頬杖」をついている


※2つ以上チェックがついた場合、気づかないうちにお口の片噛み癖(偏咀嚼)が習慣化している可能性があります。


・診察室のプロが伝授!片噛み癖を楽しく直す「お家でのアプローチ」


もしお子様に片噛みの傾向が見られても、叱ったり無理に矯正しようとしたりする必要はありません。子どもがストレスを感じずに、自然と左右バランスよく噛めるようになるための工夫をご紹介します。

アプローチ①:食材の「サイズ」を左右均等に噛まざるを得ない大きさに
柔らかくて小さい食べ物は、片側の歯だけでチョチョイと噛んで簡単に飲み込めてしまいます。 そこで、「前歯でガブッと噛み切らないと口に入らないサイズ」や、「お口の右側と左側、両方を使わないと上手くモグモグできない大きさ」に食材をカットしてみてください。例えば、リンゴやくし切りの野菜などを大きめに出すと、自然と両方の奥歯をダイナミックに使うようになります。

アプローチ②:お食事中の「姿勢」と「環境」をリセットする
椅子の高さが合わず、足が床に届いていないと、子どもの体は不安定になり、どちらかに傾いてしまいます。体が傾くと顎も傾き、片噛みの原因になります。
足の裏がしっかりと床(または椅子の足置き台)につくように調整する
テレビが正面に見える位置に座る(テレビが横にあると、首を回したまま食べるため片噛みになります)
食事中の頬杖は、その都度優しく声をかけて手を下ろさせる

アプローチ③:ガムやタブレットを使った「お口の筋トレ」
おやつ感覚でできる楽しいトレーニングとして、歯科専用の「キシリトール100%ガム」を使った練習が効果的です。 「最初は右の奥歯で10回カチカチしよう、次は左の奥歯で10回ね!」と、ゲーム感覚で交互に噛む練習をします。これを1日10〜15分ほど続けるだけで、使われていなかった側の筋肉が刺激され、左右均等に噛む感覚が脳と筋肉にインプットされていきます。



4.私たちお口のプロになんでも相談してください



今回は、見落としがちだけれど実はとっても重大な「子どもの片噛み(偏咀嚼)」について解説しました。

子どもの顎の骨や歯並びは、10代前半までの「成長期の噛み方」によっていくらでも綺麗に、健康に育てていくことができます。早い段階で片噛みに気づき、正しいバランスに戻してあげることは、お子様への一生モノの健康のプレゼントになります。


「うちの子の食べ方、ちょっと気になるかも……」と思ったら、ぜひ定期検診を兼ねてお気軽に当院へお越しくださいね。


スマートフォンから24時間いつでも簡単にWEB予約が可能です。(☆こちら)皆様のご来院を、5名の女医とスタッフ一同、心よりお待ちしております!


くるみ歯科こども歯科クリニック
  • 院長:竹中 純子
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