診療時間 9:00-13:00 / 14:30-18:00
[休診日] 木・日曜、祝日
※祝日のある週の木曜日は診療します。

医院ブログBlog

【ママの悩み】おしゃぶりをやめられない…子どもの癖が歯並びに与える影響と小児矯正による改善策

執筆者
竹中 純子

くるみ歯科こども歯科クリニック

院長 竹中 純子


小さなお子さんにとって、おしゃぶりは安心感を与えてくれるのかもしれませんね。

しかし、長く続けることで歯並びに影響が出てしまうのではないかと心配されている親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、「こどもの癖」の中でも特に気になる「おしゃぶり」と歯並びの関係について、専門的な知識を交えつつ、親御さんに寄り添うような、そして安心感をお届けできるような記事にしたいと思います。


おしゃぶりの卒業のタイミングや、親御さんができるサポートについても解説していきますので、ぜひ最後までお読みください。



1.なぜ、おしゃぶりが歯並びに影響を与えるの?



赤ちゃんがおしゃぶりを吸うという行為は、生理的な欲求を満たすもので、精神的な安定にも繋がると言われています。

しかし、長期間にわたって習慣化すると、お口の中に持続的に力が加わることで、歯や顎の骨の成長に影響を及ぼす可能性があります。

具体的には、以下のような影響が考えられます。


出っ歯(上顎前突)
おしゃぶりを吸う際に、上の前歯が前方に押し出され、下の前歯が内側に傾斜することがあります。これにより、上下の前歯の間に隙間ができたり、上の前歯が突出した状態になることがあります。

開咬(かいこう)
奥歯を噛み合わせた時に、上下の前歯の間に隙間が開いてしまう状態です。おしゃぶりを吸う際に、舌が前方に突き出る癖がついたり、おしゃぶりが物理的に前歯の接触を妨げることが原因となります。

・交叉咬合(こうさこうごう)
上下の歯が部分的に反対に噛み合ってしまう状態です。おしゃぶりを吸う際の頬の筋肉の使い方の偏りなどが影響することがあります

上顎の狭窄
おしゃぶりを吸うことで、口周りの筋肉のバランスが崩れ、上顎の骨の成長が十分に促されず、狭く高いアーチ状になることがあります。


これらの歯並びの不正は、見た目の問題だけでなく、噛み合わせが悪くなることで、食べ物をうまく噛めなかったり、発音に影響が出たりする可能性もあります。


.どのくらいの期間、おしゃぶりを続けると影響が出るの?



おしゃぶりの影響が出始める時期には個人差がありますが、一般的には2歳を過ぎる頃から、歯並びへの影響が顕著になり始めると言われています。特に、3歳以降も習慣的に使用している場合は、歯並びや顎の骨格に影響が出やすくなると考えられています。

もちろん、短期間の使用であれば、歯並びに大きな影響を与える可能性は低いと考えられます。しかし、使用時間や頻度、吸い方などによっても影響は異なりますので、注意が必要です。


3.おしゃぶり以外にも注意したい「こどもの癖」



お子さんの歯並びに影響を与える可能性のある癖は、おしゃぶりだけではありません。以下のような癖にも注意が必要です。

指しゃぶり
おしゃぶりと同様に、指を吸うことで歯や顎に持続的な力が加わり、出っ歯や開咬などの不正咬合を引き起こす可能性があります。

舌を突き出す癖(舌突出癖)
食べ物を飲み込む際や、無意識のうちに舌を前方に突き出す癖があると、開咬や出っ歯の原因になることがあります。

口呼吸
鼻炎やアデノイド肥大などが原因で口呼吸が習慣化すると、顎の成長や歯並びに悪影響を及ぼすことがあります。(前回のブログ記事で詳しく解説しています)

頬杖
頬杖をつく習慣があると、顎の骨や歯列に持続的な力が加わり、顔の歪みや歯並びの不正を引き起こすことがあります。

爪を噛む癖
前歯に負担がかかり、歯の形が変わったり、噛み合わせが悪くなることがあります。


これらの癖も、早期に気づき、適切な対応をすることが大切です。


4.おしゃぶりの卒業、いつがベスト?



おしゃぶりの卒業の理想的な時期は、一般的に1歳半から2歳半頃と言われています。この時期は、お子さんの心身の発達が進み、おしゃぶり以外の方法で安心感を得られるようになる時期でもあります。

しかし、焦って無理やりやめさせようとすると、お子さんにストレスを与えてしまう可能性があります。お子さんの発達段階に合わせて、無理のないペースで進めていくことが大切です。

おしゃぶりの卒業は、お子さんにとっても親御さんにとっても、少しずつステップを踏んでいくことが大切です。以下に、スムーズな卒業をサポートするためのヒントをご紹介します。

・焦らず、ゆっくりと
無理やり取り上げたり、叱ったりするのではなく、お子さんの気持ちに寄り添いながら、時間をかけて進めていきましょう。

言葉で伝える
おしゃぶりを長く使うと、歯並びが悪くなる可能性があることを、お子さんに分かりやすい言葉で伝えてみましょう。「お口バイバイしようね」「お兄さん、お姉さんになったね」など、成長を促すような声かけも効果的です。

使う時間を少しずつ減らす
まずは、日中の使用時間を短くしたり、特定の時間帯(お昼寝の時間など)だけにするなど、徐々に使用頻度を減らしていくことから始めましょう。

代替となるものを見つける
おしゃぶりの代わりに、安心できるぬいぐるみやおもちゃ、絵本などを与えるのも良いでしょう。抱っこやスキンシップなど、親御さんの愛情を感じられる時間も大切です。

ご褒美を用意する
おしゃぶりを使わずに過ごせた日には、シールを貼ったり、เล็กなご褒美を用意するのも効果的です。

周りの協力を得る
家族や保育園の先生など、周りの人たちにも協力してもらい、一貫した対応を心がけましょう。

歯科医師に相談する
歯科医師や歯科衛生士に相談し、具体的なアドバイスをもらうのも良いでしょう。専門家からの言葉は、お子さんにとっても説得力がある場合があります。



5.おしゃぶり卒業後も気になる歯並び、小児矯正でできること



もし、おしゃぶりを卒業した後も、お子さんの歯並びが気になる場合は、早めに小児矯正の専門医に相談することをおすすめします。

小児矯正では、お子さんの成長に合わせて、以下のような治療法で歯並びを整えることができます。


マウスピース型矯正装置
取り外しが可能で、お子さんの負担が比較的少ない矯正装置です。

・固定式矯正装置
ワイヤーとブラケットを用いて、精密な歯の移動を行います。

顎骨の成長を促す装置
顎の骨の成長をコントロールすることで、将来的な歯並びの悪化を防ぎます。

口腔筋機能療法(MFT)
舌や口周りの筋肉のトレーニングを行い、正しい口腔機能の獲得を促します。


早期に矯正治療を開始することで、顎の成長を利用しながら、より自然で美しい歯並びを目指すことができます。また、治療期間や費用を抑えることができる場合もあります。


6.くるみ歯科こども歯科クリニックの小児矯正への想い




当院では、お子さん一人ひとりの個性や成長に合わせた、優しい小児矯正治療をご提供しています。女性院長の竹中をはじめ、7名の女医が在籍しており、お子さんの不安な気持ちに寄り添いながら、丁寧な説明と笑顔で治療を進めていきます。

おしゃぶりや指しゃぶりなどの癖についても、無理にやめさせるのではなく、お子さんのペースに合わせて、適切なアドバイスやトレーニングを行います。

「うちの子のおしゃぶり、いつまで大丈夫かな?」「歯並びが心配…」と感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。無料相談も随時受け付けております。お子さんの健やかな成長と、自信あふれる笑顔のために、私たちくるみ歯科こども歯科クリニックは全力でサポートいたします。



くるみ歯科こども歯科クリニック
  • 院長:竹中 純子
  • 住所:〒480-1135 愛知県長久手市下山3-1
  • 電話番号:0561-56-4182
  • ホームページ:https://kids-kurumi.com