診療時間 9:00-13:00 / 14:30-18:00
[休診日] 木・日曜、祝日
※祝日のある週の木曜日は診療します。

医院ブログBlog

【小児歯科医が解説】いつから始める?子供のフッ素の効果と安全性|年齢別のケア方法

執筆者
竹中 純子

くるみ歯科こども歯科クリニック

院長 竹中 純子



当院では、お子様とご家族の皆様が安心して通える歯科医院を目指し、日々診療を行っております。特に、お子様の虫歯予防には力を入れており、フッ素塗布をはじめとした様々な予防処置に力を入れています。

今回は、「小児 フッ素」というテーマについて、皆様にぜひ知っていただきたい大切な情報をお伝えしたいと思います。「子供の歯にフッ素って本当に効果があるの?」「いつから始めたらいいの?」「安全性は大丈夫?」など、様々な疑問をお持ちの親御さんもいらっしゃるかもしれません。

この記事では、フッ素が子供の歯にどのような効果をもたらすのか、いつから始めるのが適切なのか、安全性についてなど、専門的な知識を分かりやすく解説いたします。お子様の未来の笑顔のために、ぜひ最後までお読みください。


1.なぜ子供の歯にフッ素が大切なの?



お子様の歯は、大人の歯に比べてエナメル質が薄く、酸に弱いという特徴があります。そのため、虫歯になりやすく、進行も早い傾向があります。フッ素は、この弱いエナメル質を強化し、虫歯から歯を守るための非常に重要な役割を果たしてくれるのです。


具体的には、フッ素には主に以下の3つの効果があります。

メリット
  • 1.歯の再石灰化を促進する
    虫歯の原因菌が作り出す酸によって溶け始めた歯の表面(エナメル質)を修復し、元の状態に戻す働きがあります。

    2.歯の質を強化する
    エナメル質をより硬く、酸に溶けにくい性質に変えることで、虫歯の進行を抑制します。

    3.虫歯菌の活動を抑制する
    虫歯の原因となる細菌の働きを弱め、酸の産生を抑える効果があります。


このように、フッ素は多角的に虫歯を予防する効果が期待できるため、お子様の歯の健康を守る上で非常に重要な存在と言えるのです。


2.フッ素はいつから始めるのが効果的?



フッ素による虫歯予防は、歯が生え始めた頃から始めることが推奨されています。具体的には、以下のタイミングでフッ素を取り入れることを検討しましょう。

乳歯が生え始めた頃(生後6ヶ月頃~)
歯が生え始めたら、フッ化物配合の歯磨き粉をごく少量(米粒程度)から使い始めることができます。ただし、この時期はまだ歯磨きの習慣をつけることが主な目的となるため、無理のない範囲で始めましょう。

1歳半頃~
奥歯が生え始め、虫歯のリスクが高まってくる時期です。フッ化物配合歯磨き粉の使用量を少し増やし(5mm程度)、丁寧に歯磨きを行う習慣をつけましょう。

3歳頃~
自分でうがいができるようになったら、フッ化物配合の歯磨き粉の使用量を増やし(1cm程度)、食後の歯磨きを習慣にしましょう。歯科医院での定期的なフッ素塗布も、この頃から始めるのが一般的です。

学童期以降
永久歯が生え揃ってからも、フッ化物配合の歯磨き粉の使用や、必要に応じて歯科医院でのフッ素塗布を継続することが、虫歯予防には非常に効果的です。


このように、お子様の成長に合わせて、適切な時期からフッ素を取り入れることが大切です。歯科医師や歯科衛生士に相談し、お子様に合ったフッ素の利用方法についてアドバイスを受けることをおすすめします。



3.家庭でできるフッ素ケア



ご家庭でできるフッ素ケアとしては、主に以下の2つがあります。


1.フッ化物配合歯磨き粉の使用
毎日の歯磨きに、お子様の年齢に合ったフッ化物濃度の歯磨き粉を使用しましょう。歯磨きの後、軽くうがいをする程度で、お口の中にフッ素を残すことが大切です。


2.フッ化物配合ジェルやスプレーの使用(必要に応じて)
歯磨きに加えて、フッ化物配合のジェルやスプレーを補助的に使用することも有効です。特に、虫歯になりやすいお子様や、矯正治療中のお子様などにおすすめです。使用方法については、歯科医師や歯科衛生士の指示に従ってください。



4.歯科医院で行うフッ素塗布



歯科医院で行うフッ素塗布は、高濃度のフッ素を直接歯の表面に塗布するため、より高い虫歯予防効果が期待できます。


1.フッ素塗布の方法
歯科医院では、歯の表面を丁寧に清掃した後、フッ素のジェルや液体を歯に塗布します。塗布後、一定時間は飲食を控えることで、フッ素が歯の表面にしっかりと作用します。

2.フッ素塗布の頻度
フッ素塗布の適切な頻度は、お子様のお口の状態や虫歯のリスクによって異なりますが、一般的には3ヶ月~6ヶ月に一度程度が推奨されています。定期的な歯科検診の際に、歯科医師や歯科衛生士と相談して、適切な頻度を決めましょう。



5.フッ素以外の虫歯予防も大切



フッ素は虫歯予防に非常に効果的ですが、それだけに頼るのではなく、他の予防策と合わせて行うことが重要です。

1.丁寧な歯磨き
毎食後と寝る前に、しっかりと歯を磨くことは、虫歯予防の基本です。お子様の年齢に合わせた歯ブラシを選び、正しい磨き方を身につけましょう。仕上げ磨きは、親御さんが丁寧に行ってあげてください。

2.食生活の改善
甘いものや炭水化物の摂取回数や時間を決め、だらだら食べを避けるようにしましょう。バランスの取れた食事を心がけることも大切です。

3.定期的な歯科検診
歯科医師による定期的なチェックを受けることで、虫歯の早期発見・早期治療が可能になります。また、歯磨きの指導や食生活のアドバイスなど、虫歯予防に役立つ情報を得ることもできます。


これらの予防策とフッ素を組み合わせることで、お子様のお口の健康をより効果的に守ることができます。



6.くるみ歯科こども歯科クリニックのフッ素への取り組み



くるみ歯科では、お子様一人ひとりの歯の状態や年齢に合わせて、適切なフッ素ケアをご提案しています。歯科医師や歯科衛生士が丁寧にカウンセリングを行い、フッ素塗布の時期や頻度、ご家庭でのフッ素ケアの方法などを詳しくご説明いたしますので、安心してご相談ください。

また、フッ素塗布の際には、お子様がリラックスして受けられるように、優しい言葉遣いや雰囲気づくりを心がけております。フッ素塗布が初めてのお子様や、歯科医院に苦手意識のあるお子様も、安心してご来院ください。

私たちは、フッ素を活用した虫歯予防を通じて、お子様の未来の笑顔を守るお手伝いをしたいと考えています。



くるみ歯科こども歯科クリニック
  • 院長:竹中 純子
  • 住所:〒480-1135 愛知県長久手市下山3-1
  • 電話番号:0561-56-4182
  • ホームページ:https://kids-kurumi.com